潜在保育士や収入改善等、保育士を取り巻く環境が問題視されています。
保育士の離職が後を絶たないのは、働きにくいブラック施設に勤めていたのが原因かもしれません。
そこで今回は、保育士が働きやすいホワイト施設を探すにはどうすればいいのか検証してみました。
保育現場の現状
待機児童問題が叫ばれていますが、なかなか改善に向かいませんね。
国は幼保無償化を実施し、児童発達支援も同様に無償化になりました。(3~5歳児のみ)
私はこの施策は失策だったと思います。
保育士不足の中で、入所希望者だけが増えたが受け皿がなく、無償化することで、利用する側にも格差が生まれました。
もともと保育士の待遇の悪さはよく耳にしますし、実際にその通りです。
国は保育士の処遇改善手当制度を実施しましたが、補助金の使い道は経営者に委ねられている為、保育士の処遇が100%改善されたとはとても言えません。
本当に保育士の処遇を改善したいのなら、手当が全額保育士の給料に反映されるようなシステムを義務付けるべきです。
ブラックな保育施設とは
ブラック企業とは、長時間労働やサービス残業といった過酷な労働環境を従業員に強要する会社と定義されています。
保育現場なら、このブラック企業の定義が普通に当てはまるわ!
- サービス残業
- 人間関係問題
- 劣悪な労働環境
サービス残業
幼稚園や保育所、療育施設でも、サービス残業が当たり前となっている現場は数多くあります。
「保育は奉仕」という言葉を耳にしたことはありませんか?
奉仕とは、利害を考えずに尽くすこと、私心を捨てて他人の為に献身的に働くこと、等の意味合いがあります。
保育士である以上、子どもに献身的に働き尽くすという精神は必要です。
子どもの利益、保護者の利益を考えて日々の保育を行うのは当然です。
業務時間は守られるべきであり、残業を強いるなら手当がついてしかるべきです。
残念ながら現状では、残業手当がつかない施設が多い。にもかかわらず、時間外で行う業務が多すぎるのです。
そして、そのサービス残業を当たり前としている施設も多いのです。
人間関係問題
保育士の多くは女性です。
男性保育士も増加傾向にはありますが、男女で比較すると、男性保育士は全体の3~4%というのが現状です。
以前勤めていた保育所でも、約30名の職員のうち、男性保育士はわずか3名でした。
小学校教諭のいじめ問題がクローズアップされていますが、幼稚園や保育所等でも人間関係の問題は根深いものがあります。
新任保育士いじめ、派閥、嫉妬、大変な保護者対応…etc
職場の人間関係に疲れ果て、離職してしまう保育士も後を絶ちません。
劣悪な労働環境
慢性的に保育士が不足している施設では、1人でも休まれると業務に支障が出るので、「有給休暇を取らせてもらえなない」「園全体が休みの夏季休暇・冬期休暇を有給休暇扱いにされる」等を強要されます。
そもそも、決められた人員を揃えてすらいない施設もあるようです。
他にも「研修費を出してもらえない」「必要な備品を保育士の自費で購入させる」また中には「給食費を上乗せして徴収している」といったケースもあるようです。
ホワイトな保育施設を探すには
保育現場はブラック施設が多いですが、もちろん全部が全部そうではありません。
労働基準が守られ、人間関係も良い施設、いわゆるホワイト施設もあります。
施設がホワイトかブラックかは、求人広告を見ただけではわかりません。
ではどうすれば見分けることができるのでしょうか。
- 保育士専門の求人を探す
- 実際に自分の目で確かめる
保育士専門の求人を探す
保育士専門の求人を探すには、保育士専門求人サイトを活用するのが早いです。
求人もしかりで、ワンクリックで様々な職種の求人を見ることができます。
ホワイトな保育現場を探す時も、ネットを利用して情報収集しましょう。
求人サイトで優良施設を探すにもポイントがあります。
- 登録サイトは3サイト
- 見学、面接
登録サイトは3サイト
一口に保育士専門求人サイトと言っても、サイト数がたくさんあって、どれに登録すべきか迷いますよね。
ご心配なく。登録するサイトは3つほどで大丈夫です。
正直申し上げますと、実はどの保育士転職サイトも大差ありません。
おすすめは、ジョブメドレーやマイナビ保育など、大手の定番保育士転職サイトです。
保育士専門求人サイトに登録したら、自分の保育観に合った施設を探します。
保育観(保育に関する価値観)は大事です。
見学、面接
もう1つは、見学や面接に行き、自分の目で確かめることです。
求人サイトの情報だけでは不十分ですし、過大広告の場合もあります。
求人を見て、自分の保育観に合った施設が見つかったら、応募する前に必ず見学してください。
見学時のポイントもいくつかあります。
- 雰囲気、人間関係
- 設備、備品
- タイムカードの有無
雰囲気、人間関係
まずは、施設の雰囲気です。
見学に行く場合、なるべく子どもが来所している時間にお願いしましょう。
子ども達が心底楽しんで遊んでいれば、まず間違いないとも言えます。
子どもや保護者への対応は丁寧か、保育士間の連携ができているか、保育士の年齢層はどうか(年齢に偏りがないか)等をしっかりと見極めましょう。
設備、備品
施設の設備は清潔に保たれているか、備品は大事に使われているかを見ます。
壊れたまま放置してあったり、乱雑に倉庫に押し込められている場合は要注意です。
古い遊具でも丁寧に扱われているものは見てわかります。
タイムカードの有無
タイムカードは、職員室に設置してあるのが普通なので、入室したら確認しましょう。
もしもタイムカードがない場合は、サービス残業がある確率が高いと思います。
もし就職先がブラック企業で、対策をしてもどうにもならなかったら転職が得策ですが、場合により事業所を開設するのも選択肢の一つかもしれません。
①経営者が現場への理解がなく、療育観が全く違い、保育・療育への費用を渋られる。
必要な人員配置を行わず、自分が手伝うこともない。
②現場の職員は高い志を持ち、より良い保育・療育を行いたいと望んでいる。
今のメンバーで、現状よりも良い施設で働きたい。
③放療育施設の場合なら、児童発達支援管理責任者の意識が高く、理想の療育を行いたいと強く望んでいる。
もしこういった条件が揃っていたら、新規事業を立ち上げることも視野に入れた方がいいかもしれません。
もちろん、新規に事業を立ち上げるとなると、印鑑実印を作る等、色々と大変ですが、職員間でしっかりと話し合い、長い目で見てどうすべきかを判断しましょう。
まとめ
今回は、保育業界においてのブラック施設の特徴やホワイト施設の見分け方等のお話でしたが、いかがでしたでしょうか。
いわゆるブラック施設に勤めていました(笑)
それでも続けていたのは、子どもの笑顔や保護者の感謝の言葉等、かけがえのない報酬をっもらっていたからです。
しかし、いくらかけがえのない報酬が素晴らしくても、それに見合った実際の報酬が伴わない場合、天秤にかけて決断することも必要な場合があります。
今いる現場だけが保育する場ではありません。
今よりもっと良い環境で、自分の保育観に合った保育現場があります。
保育所、幼稚園、児童発達支援、放課後等デイサービス…
もしあなたが、今の保育現場を辞めて、他の場所を探したいと思ったなら、ぜひ保育士専門の求人サイトをのぞいてみてください。非公開情報も多数ありますよ。